はじめに
なんでこのような記事をいきなり書き始めたかということだが、普段から育児に関する情報収集のため論文などを読んでいるが、たまに正確な内容や細かな数値はどうだったかなと忘れてしまうことがある。その時にすぐにソースにアクセスできるように、記事にしてしまおうと考えた。
結局のところ、このブログ本来の趣旨の自分のための備忘録である。
特に子育て情報発信中!(意識他界系)という趣旨ではないです。(むしろその類のキラキラした界隈はキモくてうざくて敬遠している)
遺伝の割合
そもそも論として、子供の特性について遺伝が影響する割合が大きく、親が与える影響はさほど大きくない。
以下は、一卵性双生児と二卵性双生児の比較から割り出した、各種性質に対する遺伝・共有環境・非共有環境の寄与率である。(なんで見づらいのにモノクロでグラフ作ったんだよ)
用語について補足すると、遺伝はそのまま遺伝であり、共有環境とは簡単に言えば親が与える影響であり、非共有環境とは友人関係など外部から受ける影響である。
出典:Juko Ando 行動の遺伝学-ふたご研究のエビデンスから 日本生理人類学会誌 Vol.22, No.2 2017,5 107-112
めんどくさかったのでちゃんとした(?)論文原典ではなく、jstageから持ってきました…
さらに、遺伝の影響度は年齢を重ねるごとに大きくなっていくようで、生まれながらにしてすでにある程度将来は決定づけられていると言っても過言ではないだろう。
ただ、この遺伝については親が優れていれば子も優れている、あるいはその逆は必ずしも言えないのではないかと、自分は考えている。
理由としては、同じ親の組み合わせで生まれている二卵性双生児で能力差が大きいことから、性質は遺伝情報の組み合わせ次第によると考えられるためである。とはいえ、ある程度親の性質の傾向は反映されるだろうとは思われるが…
共有環境について
遺伝についてはどうしようもない要素なので、どうしようもないです。(小泉構文)
それ以外の共有環境・非共有環境についてはどうだろうか。
共有環境すなわち家庭環境については、前述の見づらい、性質に対する寄与率のグラフを見てみると、小学生の間の学業成績について概ね2-30%程度の影響を与えられているようである。
影響度は大きくはないとはいえ、影響が全くないわけでもないので、できる範囲のことをするのが良いと思う。
非共有環境の最適化
一方、共有環境よりも影響力の大きい非共有環境については親の関与は難しい。非共有環境を良くするためには、以下の2点くらいではないだろうか。これはただの意見であり、エビデンスはない。
1. 高所得層エリアで治安の良い都市に引っ越す
飽くまでも私見だが、高所得者層はまともな人間率が高い。まともな人間の子供はまともな子供である可能性が高いので、非行に走りにくいのではないかと考える。また、勉強をするのが当たり前の中で育つことができるので、学習面でも良い影響がある可能性がある。そして、これらの要素を満たす可能性が高いのが都市部であると考えられる。
一方で、結局その中でも不良グループとつるんでしまったりする可能性はあるので、どこまで影響があるかは不明である。
2.(本人に合えば)私立学校に通う
理由は一つ目とほぼ同じで、低所得者フィルターを設けられるからである。
終わりに
効果量は小さくとも、少しでも良い影響を与えたいと考えるのが親である。最適化を図りつつ、無理しすぎない程度の心構えが良いのではないだろうか。
なお、他にも教育方法についてのメタアナリシス論文や父親が関与するとメンタルヘルス不調の予防や非認知能力の向上につながるなどの文献も以前読んだので、気が向いたらまとめるかもしれない。
コメントを残す